【サバイバル時代?】薬剤師として将来生き残るために必要なことは?

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2020調剤報酬改定やコロナ禍における環境変化

超高齢化社会の到来を背景に、わが国を取りまく環境は大きく変わり続けています。特に近年では、2020年度調剤報酬改定や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって、長らく売り手市場といわれていた薬剤師の業界にも変化が訪れていることは、多くの方が知るところではないでしょうか。

この記事では、そんな中「薬剤師として将来生き残るためには、何が必要になりますか?」という最近特に増えてきたご相談に対して、具体的な例を挙げながら考えていきます。

売り手市場だった薬剤師の雇用環境に変化の兆し(減収、雇い止めなど)

soudan_15_c.jpgこれまで売り手市場といわれていた薬剤師の業界ですが、2020年度調剤報酬改定によって調剤基本料や内服薬の調剤料が見直され、多くの薬局が減収減益を余儀なくされました。さらに、新型コロナウイルス感染症による受診控えによって、経営難に陥った薬局も少なくありません。そんな今、薬剤師の雇用環境には、どのような影響があるのでしょうか。

  • 薬剤師数の飽和による雇用や平均給与の減少

従来から新設薬学部の設立や薬学部定員の増加に伴って、薬剤師の数は右肩上がりに増え続けていましたが、薬剤師の需要が増え続けているというわけではありません。調剤のロボット化や非薬剤師の活用によって、薬剤師の人数を減らすことに成功している薬局も増えています。すでに薬剤師数が飽和している地域も出てきており、求人数や平均年収の減少がはじまっています。

  • パート薬剤師や派遣薬剤師の求人案件が減少

調剤基本料の減収や患者数の減少によって、経営が悪化する薬局も増えています。中でも、薬剤師の人件費は支出全体に占める割合が大きく、経費削減のために薬剤師数を減らさなくてはならないというケースもみられます。正社員薬剤師が雇い止めになることはありませんが、パート薬剤師や派遣薬剤師を雇う余裕がないという薬局は多く、非正規雇用の求人数が大きく減少しています。

  • 転職時の応募倍率の上昇

前述のパート薬剤師や派遣薬剤師の求人案件の減少に伴って、正社員として安定して働きたいと考える薬剤師が増えています。特に給与水準の比較的高い大手ドラッグストアでは、高額の給与を目指す薬剤師の応募が殺到しており、応募倍率は上昇傾向にあるといわれています。これまでの売り手市場とは異なり、好条件の求人ではすでに他の薬剤師との競争がはじまっています。

将来生き残る薬剤師になるため必要とされるスキルとは

soudan_15_d.jpg前項でご説明したとおり、薬剤師数の増加や業務内容の変化、応募倍率の上昇など、薬剤師の業界は大きな変革を迎えています。その中で一歩リードして生き残る薬剤師になるためには、どのようなスキルが求められているのでしょうか。

1. 医薬品のスペシャリストとしての高度な専門知識を身につける

医薬品のスペシャリストとして知られている薬剤師ですが、薬物療法の高度化とともに、求められる役割も大きくなりつつあります。多剤併用による副作用の増加や注意を要する疾患(がん、糖尿病など)を有する患者の外来治療へのシフトなどを背景に、薬機法改正によって「専門医療機関連携薬局」の役割が明示されたことも話題をよびました。

このような状況の変化に対応できるように、薬剤師は認定薬剤師や専門薬剤師などの資格の取得を通じて、これまで以上に専門的な知識を身につけることが求められています。

2. コミュニケーション能力を高める

今後の薬剤師に求められる大きな役割の一つとして、「かかりつけ機能」が挙げられます。病気や薬を通して一人ひとりの患者と向き合い、信頼されるかかりつけ薬剤師となるためには、傾聴力や提案力が不可欠です。また、これまでは調剤薬局内の業務が多かった薬剤師ですが、近年では他職種連携や在宅医療など、薬局の外で活躍する薬剤師が増えるようになりました。多くの方々とかかわりながら患者中心の医療を円滑にすすめていくためにも、コミュニケーション能力の向上が求められています。

3. マネジメントスキルや営業スキルなど、他の薬剤師との差別化を図る

現在の転職市場の中で、マネジメントスキルを有する薬剤師は、非常に注目を集めています。管理薬剤師や薬局長などの管理職としてのマネジメントスキルはもちろんのこと、経営企画や商品開発などのマネジメントスキルを有していることも、他の薬剤師との差別化につながります。また、近年では在宅医療に力を入れている薬局も多く、在宅診療を行う医療機関に対する営業スキルを有している薬剤師は、好条件で転職できるケースも増えています。


【まとめ】生き残り戦略を定めて行動を開始しましょう

soudan_15_b.jpgこれまで長らく売り手市場が続いていた薬剤師の業界ですが、今後は好条件で働くためには、薬剤師間の競争が避けられない時代が訪れようとしています。

その中で今後も生き残る薬剤師となるためには、市場が求めるスキルを身につけていかなくてはなりません。自分自身のスキルを見つめ直して、どのような薬剤師を目指すのか熟考するようにしましょう。

現在の職場で必要なスキルを身につけられない場合には、転職を検討してみることも1つの方法です。教育体制や研修体制の整った薬局に転職することができれば、キャリアアップやスキルアップを効率的にすすめることが可能です。迷ったときは一人で悩まず、まずは転職エージェントに相談して、自分に合った職場を探す行動を起こしてみましょう。